『ルイズは悪友(とも)を呼ぶ! After』01

すさまじいまでのスランプ。
仕事で詰まっているのに加えて、ゲーム・ノベルとも刺激を受ける新作がここんとこないのも関係してるかも。
そんな状況ですが、アフター編、始めます。

『るいとも *Aの1』

 ──さて、ある意味当然のコトだが、コントラクト・サーヴァント直後、つまり第一部13話の終了後も、当然物語は続いている。

 「あらためて、よろしくね、サイト」
 「こちらこそ、よろしくな、ルイズ」
 唇が離れたのちも、ちょっといい雰囲気を漂わせているふたりだったが……。
 「ぐ…わちちィィィ! ひ、額が焼けるようにアチぃーーーっ!」
 サイトがおデコを押えて悶絶し始めることで、シリアスな空気があっさり霧散してしまうのだった。
 「あ、しまった。使い魔には体のどこかにルーンが刻まれるの、忘れてたわ」
 コツンと自分の頭を拳で叩いて、ペロッと舌を出すルイズ。
 「ぐぬぬぬぅぅ、確かにその仕草は萌えるが、その程度で誤魔化されると思うなよ! 幼馴染ナメんな」
 両手で額を抑え、苦痛に顔を歪めながら、サイトは顔を上げる。
 「大体、事前に教えといてくれりゃあ、多少は心構えもできたっつーのに」
 「ごめんごめん。でも、そろそろ痛みは引いてくると思うけど、どう、大丈夫?」
 さすがに悪いと思ったのか、多少はサイトの体を気遣うルイズ。
 「ああ、確かにな。ケガとかと違って唐突に痛みが途絶えたぜ。そうだ、ルイズ、鏡持ってないか?」
 「あるわよ、これでも一応レディですから。ほら」
 ルイズが差し出す手鏡を覗きこむと、額に何かの印が刻まれていることがバッチリわかる。
 「うーむ、前髪下ろしても、バレるな、こりゃ」
 サイトの通う高校は割合とリベラルだが、さすがに額にタトゥー入れて教師に問題視されないほどフリーダムではない。 
 「じゃあ、バンダナとか巻いたら? ほら、真っ赤なバンダナとかサイトに似合いそーだし。あ、この際、そのパーカーの代わりにジージャンを着てみるというのも……」
 「そ、れ、は、俺に万年煩悩少年なGS見習のコスプレをしろと言うコトか!?」
 ニヤニヤ笑いのルイズの両頬を、サイトが摘まんでムニョーーンと引っ張る。
 「いらいいらい、やーれーれー!」

 「アンタたち、いつまでジャレてんのよ?」
 「バカップルまるだし」
 呆れたキュルケとタバサのツッコミが入るまで、才人によるほっぺたムニムニの刑は続くのであった。

 「……で、契約は済ませてしまったと?」
 その後、コルベールに言われた通り学院長室に来た才人とルイズは、コントラクト・サーヴァントを済ませたことを報告する。
 「えーと、まぁ、本人承知のもとですし……」
 「俺としても、もしもう一度儀式をして、別の人間、あまつさえ若い男が召喚されたりしたら、恋人として平静ではいられませんしね。それくらいだったら、いっそ自分が使い魔になって彼女を守ろうか、と」
 「ホッホッホ、若いのぅ。じゃがそれがイイ!」
 某ガンダルフじみた外見の割に、オスマン学院長は意外と話がわかる人らしく、才人はホッとした。
 「ですが、ミスタ・ヒラガー、君の住まいはどうするつもりですか? いくら形式上"使い魔"と言えど、さすがに女子寮、しかも妙齢の令嬢の部屋に同居すると言うのは……」
 「私は別に構いませんけど?」
 口ごもるコルベールに対し、しれっと言い放つルイズ。
 「もともと彼とは家族公認の仲ですし、信頼してますから。(まぁ、それに、今さら貞操の心配はいらないし)」
 「こらこら、先生方が困ってんぞ」
 確かに、魔法学院はそういった「将来の伴侶を見つけるための場」でもあるが、だからと言って学院側が、生徒の同棲をおおっぴらに認めるワケはいくまい。
 「ご心配なく。じつはあるマジックアイテムのおかげで、東方の俺の家には、すぐ帰還することはできるんで」
 そう言って、ブルゾンのポケットの中で何かを握り締める仕草をするサイト。無論、ハッタリなワケだが。
 「ほぅ、それは……先住魔法でそういうアイテムが作れるとは聞いたことがあるがのぅ」
 オールド・オスマンは、興味深げに彼の懐に目を向ける。
 「しかし、そうするとミス・ヴァリエールは、使い魔がそばにいないということになってしまいますが」
 「大丈夫ですよ、コルベール先生。そもそも、使い魔が四六時中主のそばにいなければいけないと言う法はありませんわ。それに、サイトにも自分の学校があるワケですし」
 確かに、大き過ぎたり、水棲だったりと特殊な事情を抱えた使い魔は、普段は主から離れていることもままある。
 「まぁ、向こうに帰ったら、こちらへ気軽に連絡がとれるアイテムでもないか捜してみます。それに、元々月一くらいの頻度で、ルイズとも会ってたわけですし」
 実際は、月一どころか、ほとんど毎晩会ってるわけだが、さすがにそこまで説明するわけにもいくまい。
 「……わかった。特例と言うことで許可しよう」
 「「ありがとうございます、学院長」」
 さすがにこの局面では、ルイズとサイトもしおらしく頭を下げる。

 こうして、サイトは、「月一で通いのルイズの使い魔」と言う前代未聞の立場を、ハルケギニアで確立することとなったのである。
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 以上。ご覧のとおり才人はガンダールヴではなくミョズニトニルンに。代わりに、実はジョゼフの使い魔がガンダールヴだったりします。
 このSSでは、才人自身、祖父の鍛錬のおかげで空手や合気道の有段者(初段~二段程度)並みの格闘技術の持ち主ではあります。平均的な平民の兵士よりは強いけど、メイジ殺しには程遠いというレベル。また、古武術を学んでいるため、剣(というか片刃の刀)の基本的な使い方くらいはマスターしてます。
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