『ルイズは悪友(とも)を呼ぶ!』 01

「ゼロ魔」二次創作、それでは1話目の投下です。

*その1 思い出はソーダ色

 「クスンクスン……ここ、どこぉ?」
 公園の砂場で、見慣れぬ桃色の髪の少女が泣いているのを見つける少年。
 「なんだ、オマエ、まいごなのか?」
 「"まいご"ぢゃないもん! るいずだもん!」
ビエーーー!
 本格的に泣き出した少女の姿に少年は閉口する。
 「ああ、もぅしょーがねぇなぁ。ホラ、コレやるから、なきやめよ」
パキッ!
 手にしたダブルソーダアイスの袋から中身を半分に割って、少女に手渡す。
 「なに、コレ? つめたくておいしー」
 未知の美味しさにビックリして泣きやみ、花のような笑顔になる少女。
 「へへっ、だろ? オレ、このアイスがいちばん好きなんだ」
 そのままふたりはしばらくいっしょに遊んでいたが、やがて滑り台を降りる少女が突如現れた鏡のようなものに飲み込まれて姿を消した。

──ほわわ~~ん(←回想シーンのエフェクト)

 「……てなことがあったよなぁ。あんときのお前は、まさに天使か妖精のように可愛かったというのに」
 自室の勉強机の前で、椅子に逆向きに座って溜息をつく高校生くらいの少年──平賀才人。
 彼の視線の先には、小豆色のジャージの上下を着て、髪を黒ゴムで適当にまとめ、彼のベッドに寝転んで携帯ゲーム(MHP)に夢中になる少女──ルイズの姿があった。
 「なによ~、それが10年来の幼馴染にして、仮にも先月から"彼女"になった女の子に言う台詞? ……ああっ、強走薬キレた!」
 一応、聞いてたらしく、抗議しながらも、視線は画面から離さないルイズ。
 「彼女だって言うなら、もうちょっと彼氏の前では恥じらいを持てよ~」
 ジタバタしながらゲームをしているせいか、ジャージの裾がめくれてお腹が見えてるルイズを、半眼でニラむ才人。
 「えー、だって学校から帰って、ウチでくつろいでる時くらいは、ラフなカッコしたいじゃない」
 「だからって、年ごろの女の子がイモジャージかよ?」
 まぁ、平賀家(ウチ)を自宅と同等に扱ってくれてる点は、うれしくもあるんだが……と思いながら、才人はツッこむ。
 「ラクなんだもん、コレ」
 「お前、せっかく元はいいのに……ほら、パンツ見えてんぞ」
 ジャージの下がズレて腰からピンクの下着が見え隠れしている。
 「あれ? もしかして興奮した? 悩殺されちゃった??」
 PSPにポーズをかけ、ニヤニヤしながら身を起こすルイズに、ヒョイッと何かを放る才人。
 「そんなカッコじゃ百年の恋も冷めるってーの。ほれ、お嬢さまご所望のソーダアイスだ」
 「わーい、私これがいちばん好きなのよねー。ん~、チープな味がたまんないわぁ」
 (やれやれ、普通、女の子ならハーゲンダッツだのサーティワンだのの方が喜ぶだろうになぁ)
 安上がりでいいとも言えるが、微妙な気分になる才人。
 ルイズが"こちら"に滞在するのは、長期休暇を除けば"虚無の日"──こちらで言う日曜日にほぼ限られるが、それでも外に出かけて、多少値のはるスイーツくらい食べさせたことはあるのだが。
 金のかかる趣味をたくさん持ってる才人だが、それでも銘柄アイスのひとつやふたつ買ってやる甲斐性くらいは持ち合わせている。
 何だか釈然としない表情になった才人を見て、アイスを舐めているルイズは「しょーがないわねぇ」と溜息をつく。
 あぐらを解いてベッドから立ち上がると、トコトコと才人に歩み寄ると、不審げに椅子の上から見上げる彼の唇を突然奪う。
 「んむむむむーーーーんん!?」
 いきなりのことであわてる才人。だが、口の中に冷たい塊りが落ちてくるのを感じて、ルイズの意図を理解する。
 「──プハッ! なんだよ、アイスかよ」
 そう、ルイズが食べかけのアイスを口の中で半分に割って、才人の口に押し込んだのだ。
 「アンタが物欲しそうな顔してたからよ。ホラ、美味しいでしょ?」
 ほとんど照れもせず、平然とした顔でそうのたまうルイズに、才人も自分ばかり焦っているのがバカらしくなってきた。
 「ん~、ま、そうかな」
 口の中でゆっくり溶けるソーダアイスは、なぜか懐かしいような味がした。
 「それに……才人と初めて出会った時の思い出の味だからね」
 ブハッ!
 落ち着いたところでそんな不意打ちをくらって、思わず吹き出しかける。
 「は、恥ずかしいセリフ、禁止!」
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以上。ルイズは虚無の日(正確には前日の晩から)には、ほとんど平賀家に入り浸っています。しかも、その大半の時間を才人の部屋で過ごすというインドアぶり。平賀ママがショッピングに連れ出して、おしゃれさせることもありますが、ルイズ自身は才人とアキバ巡りとかをするほうが好きみたいです。
(ハルケギニアと地球の公転周期や曜日の違いは考えない方向で)

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テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

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No title

面白そうなので読み始めたのですが…目が痛いです。
申し訳ありませんが、背景色を変えてはいただけないでしょうか…

No title

>>もちさん

ご来blogありがとうございます。
あれ、そんなに見にくいですか? その意見は初めてなのですが、白地に黒文字にしろということ?
うーん、暗色系の地に白文字という体裁が気に入ってはいるのですが……。少し考えさせてください。
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