『要12歳、職業・女子高生』[結の部]

そしてラストの第4部「結」です。

要12歳、職業・女子高生』[結の部]

閑話/美幸16歳、幼き少年達の悩み

 「ハァ~、どうしたモンかねぇ」
 ここ、緑乃原小学校に勤める養護教諭の蓮川は、夕暮れの保健室で、生徒の姿がないのをいいコトに腕組みしてウンウンうなっていた。
 男子校でもないのに男性の養護教諭というのは珍しいが、まだ20代半ばで、生徒に時に気さくに時に親身に接する彼は、兄貴分的存在として男女問わず緑乃原の生徒達から慕われていた。
 それゆえ、そろそろ思春期に差し掛かった高学年の生徒(おもに男子が多いが女子も少数存在)から心身の悩み事に関する相談を受けることも少なくないのだが……。
 「まさか、一週間に5人もの男子生徒から、同じ悩みの相談を受けるとはなぁ」
 しかも、その内容というのが、「同級生のコにドキドキする」、「手が触れただけで、過剰に反応してしまう」などという代物だ。
 普通なら、「それは恋だよ!」なんて直接的な表現は避けるにせよ、それとなく「成長過程にはありがちなことで、どこもおかしくない」と言った励ましを送るべきなのだろうが……。
 「その対象が同性の男の子だからなぁ」
 俄然取扱いには細心の注意を払わざるを得ない。
 蓮川も高校時代は男子校に通っており、身近な知人に男性同士のカップルがいたため、決して腐女子の妄想内だけでなく、そういう関係が存在し得ることは、重々承知している。
 とは言え、彼自身はその高校時代に知り合った同い年の少女と結ばれ、一昨年結婚したばかりのノーマルな身であり、また背は低いが美形には程遠い顔立ちのため、その種の誘惑を受ける機会も皆無だった。
 相手が高校生なら、「自分の人生だから、よく考えて、自分で決めろ。後悔ないようにな」と煙に巻くこともできるのだが。
 「さすがに小学生にソレはないよな。心底悩んで、俺に相談しにきたんだろうし……」
 ともかく、ココでひとり唸っていても仕方ない。
 幸い、例の同性で同棲しているカップルをはじめ、友人には人生経験だけは無駄にバラエティ豊かなメンツが揃っている。彼らにもそれとなく相談してみようと、帰り支度を始める蓮川教諭なのだった。

 * * * 

 さて、同級生の男子数人、ならびに相談を受けた蓮川を悩ませているコトの元凶は……言うまでもなく、カナメのふりをしている美幸である。
 二学期が始まり、少なからずショタ好きな傾向のある彼女は、傍目には小学6年生の男子生徒にしか見えないのをいいコトに、好き放題していたのだ。
 休み時間や体育の時間に悪戯けた風を装って、自分好みの同級生たちに抱きついたり、ワザと太腿やうなじを触ったり、着替え時に裸をガン見したり……と、その「悪行」は枚挙に暇がない。
 また、「彼」自身の着替えも、ガサツで無頓着と言えどやはり女子高生、意識はしていないのだが、どうしても動作の端々がに生粋の男子とは違う「艶」めいたモノがほの見えてしまうようだ。
 その「色香」(と言うのは大げさだが)にアテられ、また「彼」からの「接触」に心をかき乱された少年の数は、蓮川に相談した人数の倍はいる……と言うか、程度の差こそあれ、クラスの男子の半数以上がそうだった。
 ちなみに、要の親友の耕平は、その少数派に属する。直情熱血と言うか、天然と言うか、端的に言えばお子様な彼は、カナメの下心を秘めたスキンシップにも、まるで羞恥を示さなかった。
 かえって、カナメの方が自分の行動に恥ずかしくなったくらいだ。
 とは言え、そんなに稀有な例外を除き、このままでは要のクラスの男子全体が、イケナい嗜好に目覚めるのも時間の問題かと思われたのだが……。

 * * * 

 クラスでもお調子者で知られる友人のひとり、島村に誘われて、放課後、数人の友人たちと体育倉庫に隠れて、ソレを見たコトが、カナメにとっての転機となった。

 「ヘッヘッヘッ、兄貴が隠してたHぃグラビア、持って来たぜ!」
 「「「「おーーーーーっ!」」」」
 どうやら、秘密のお宝本(!)観賞会らしい。
 (ふーん、漫画とかであったけど、男の子って放課後、こんな風に集まって猥談したりエロ本見たりするんだ……)
 おそらく女の子の身では一生知らないままであったろう、「男子の秘密の世界」を垣間見たことで、予想以上に興奮するカナメ。
 ──いや、その時は、そう思っていたのだ。
 島村がコソコソとカバンの中から取り出した写真集には『潮風の妖精/元BKAメンバー橘亜紀良 21歳の夏』とタイトルがついており、水色の前開きワンピースのボタンをひとつだけとめた女性の姿が映っている。
 巧みに下半身の一点と乳房の頂点だけは隠しているものの、ノースリーブワンピース自体が薄い素材でできている上、ところどころ水に濡れているため、下手な全裸よりエロティックだ。
 (へぇ……確かに、コレは女の目から見ても、なかなか際どいかな)
 そんなコトを考えつつ、周囲の少年達に合わせて「すげぇーっ!」とか適当な歓声をあげていたカナメだが、気がつけばどういうワケかその写真集から目が離せなくなっていた。
 「でだ。よく見てみると、この橘亜紀良って……ウチの笹川先生に似てね?」
 「「「「!」」」」」
 島村の言葉は盲点だったが、確かにそう言われてみれば似ている気がする。
 カナメたちの隣りのクラス担任の笹川先生は、今年で25歳になるまだ若い女性教諭だ。
 美人なうえに優しい性格から男女問わず人気が高いが、生徒間の噂では、5年2組の担任の兵頭先生とデキているのではないか、という話がある。
 実際、ふたりが休日にデートしているトコロを見た生徒もいるらしい。
 そんな清楚な女教師が、こんな風に肌も露わな格好で、コチラを挑発するような様々なポーズをとっていると想像したら……。
 「うぉーーーっ、何か萌えてきた!」
 思わず、カナメはそんな言葉を口走っていた。
 だが、その場にいた者は皆同様の気持ちだったのか、ニヤニヤしながら「うんうん」と頷いている。
 もどかしげにページをめくりつつ、時折「すげぇ」だの「うわぁ」だの言葉を口々に呟きつつ、少年達のボルテージが高まる。
 その興奮の渦の中に、いつしかごく自然に巻き込まれているカナメの姿があった。
 その時のカナメには、自分が本来16歳の少女であり、女性の裸体なんて見慣れている……という意識はきれいサッパリ消え失せていた。
 気が付けば、半ズボンの上から股間に手を当て、モゾモゾとソコを刺激していた。
 さすがに、ハッとして周囲に視線をやったものの、他の少年たちも似たりよったりの状況だったため、安心する。
 思えば、要になりきっての自慰行為など、兆候はあったのだろう。
 さすがに、その場は最後まで気をヤるようなコトはなかったものの、「男の子としてのオナニー」のとっかかりを得たことをキッカケに、カナメの性的興味の対象は、それまでの「幼い少年」から一転し、知らず知らず「若い女性」へと変化していったのだった。

 * * * 

 その一件以来、カナメの悪戯はピタリと収まった。そればかりか、体育の時間の着替えなどで、不埒な真似を働くこともなくなり、「妙な色っぽさ」を振り撒くことも、急速に減少していったのである。
 おかげで、前途を誤りかけていた少年数名と蓮川教諭の悩み事は、自然に解消されることとなった。
 しかし……。
 「おい、浅倉、有沢、今日はサッカーの練習休みなんだろ。俺ン家に遊びにこねーか?」
 「お、いいな。島村、『スト4』買ったんだろ、『スト4』」
 「ヘヘッ、ソレもいいけど、実は……兄貴の本棚から、ちょいとイイ本を見つけたんだぜ」
 「なにっ、ホントかよ? 見せれ見せれ!」
 「あわてるなって、だから、放課後に俺ン家に集合な!」
 小学生とは思えぬスケベ面をさらす島村とカナメの様子を、キョトンとした顔で見守る耕平。
 「??? なんだ? ゲームよりおもしろいモノなのかよ?」
 「……まったく、コレだから耕平は」
 「お子様だから困るぜ」
 ふたりは、揃って肩をすくめる。
 放課後、島村少年とともに息を荒げながら、元アイドル女優の際どい写真集(と言ってもせいぜいがセミヌード程度なのだが)を覗きこむカナメの様子は、すっかり「思春期特有の欲求に悶々とする12歳の少年」そのものだった。

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その11/クロスライン

 いつも観ているロボットアニメの再放送が終わったものの、何となくそのままリビングに居座って、テレビのチャンネルをポチポチ変えていたカナメに、台所で夕飯の用意をしていた母親が声をかけた。
 「かなめー、お風呂沸いてるから、ご飯の前に入っちゃいなさい」
 「はーい」
 さして観たい番組もやってなかったので、素直にカナメはそう返事して、浴室に向かった。
 脱衣場で何の気負いもなくパパッとTシャツと半ズボン、そしてブリーフを脱ぎ捨てると、そのまま風呂場の扉を開けて中に入るカナメ。
 かかり湯もそこそこに、ザブンと浴槽に飛び込む。
 「はぁ~、極楽ごくらく」
 小学生にしては妙にジジむさい言葉を漏らしつつ、お湯につかったまま、ふと自分の、二の腕、脚、あるいは腹部を見つめる。
 「うーん、ちょっとは筋肉ついてきたかな?」
 その言葉通り、怠惰な生活をしていた以前とは異なり、連日のサッカークラブの練習によって各部の筋肉が引き締まり、またうっすらとではあるが、剥き出しの手足の肌も日焼けしてきたようだ。
 そのことを誇らしく思いつつ、「男の子らしく」パパッと身体や髪を洗うと、カナメは10分ほどでアッサリ風呂から出た。
 「あがったよー」
 「もう、いいの? 今日はお父さんまだだから、ゆっくりしててもよかったのに……」
 要の風呂好きを知る母は驚いているが、「だって、まだ暑いし」と言うと納得したようだ。
 先日の日曜日に床屋で切ったばかりの髪をゴシゴシとバスタオルで拭きながら、「やっぱり髪の毛が短いと楽だなぁ」と考えるカナメ。
 元は、ミユキと同様に襟を覆うくらいのショートに近いセミロングだったのだが、思い切ってベリーショート……と言うかスポーツ刈りにしてみて、正解だったようだ。
 「要、電話よー」
 夕飯前なので牛乳は我慢して冷たい麦茶でも……と、冷蔵庫を漁るカナメを、いつの間にか席を外していた母がリビングの方から呼んでいる。
 「んー、誰?」
 「早川さんトコの美幸ちゃん。アンタ、向こうに何か忘れ物したんですって?」
 はて、何の用だろう……と思いつつ、カナメは母から受話器を受け取った。
 「もしもし、カナメです。どしたの、ミユキ姉ちゃん?」
 何の躊躇いもなく、その自称と呼びかけを使用したことに、「彼」は気づいているだろうか?
 『───えっと、ミユキです。今週末の土曜日のことでちょっとお願いがあって……』
 ほんの少し間があったものの、電話の向こうからは聞き覚えのある「従姉の少女」の声が聞こえてくる。
 (えーと、土曜日って……あっ!)
 ようやく、カナメ──美幸は、自分たちふたりが互いの立場を入れ替えているという事象に思い至る。逆に言うと、それまでは完全に失念していたのだ。
 (そうだったそうだった。17日に「オジさん家」に行って元に戻るって約束したんだっけ)
 心の中でも、本来の自宅をまるでよその家のように表現する美幸──いや、カナメ。
 まぁ、それも致し方ないだろう。美幸は元々自分の家の風潮があまり好きではなく、だからこそワザワザ全寮制の高校に入学したくらいなのだから。
 逆に、気さくで放任主義な傾向の強いこの浅倉家の雰囲気は、「彼」の気性と非常にマッチしており、わずか2週間あまりですっかり「浅倉要」としての暮らしに馴染みきっていた。
 (そうか。もう、戻んないといけないんだ……)
 そう自覚した時に、カナメの心に一番に湧き上がったのは「イヤだ、戻りたくない」という強い拒否感だった。

 ──親友の耕平やクラブの仲間と、もっと一緒にサッカーの練習がしたい!
 ──悪友の島村譲たちと、スケベな本を見たり、エロ話をしてみたい!
 ──仲の良いクラスメイト達と別れて、ろくに友達もいない学園なんかに帰りたくない!
 ──「女の子だから、ちゃんとしなさい」なんてうるさいことを言われず、好き勝手なことができるこの家で、のびのび男の子ライフを満喫していたい!

 言葉にすれば、そんなトコロだろうか。
 とは言え、それが自分勝手なワガママだと自覚できる程度にはカナメも理性的ではあったし、内心はどうあれ、そのワガママを我慢する程度の分別はあった。
 「……うん。で、土曜の夕方から、オジさん家に遊びに行けばいいんだっけ?」
 渋々言葉を絞り出したカナメに対して、しかし電話の向こうのミユキは意外な提案をしてきたのだ。
 『それがね……事情があって、その日は帰れそうにないの』
 「へ?」
 ミユキいわく、新体操部の成果発表会が19日の日曜になったため、どんなに頑張っても、ミユキが「自宅」に戻れるのは日曜の夜になるらしい。
 『でも、「浅倉要」も、日曜の夜には家に戻る予定だったでしょ?』
 確かにその通りだ。そして、例の絵図は、おそらく5、6時間程度は一緒に眠らないと効果が発動しないはずだ。
 「じゃ、じゃあ……」
 『うん。すごく申し訳ないんだけど、元に戻るのを少しだけ延長しちゃってもいい?』
 当然カナメに異論があろうはずもない。
 「もちろん!」
 『それじゃあ、その次の連休は……えっと、体育の日の10月11日、かな』
 「あ、でも、星河丘学園って、確かその前後に学園祭と体育祭があると思うけど?」
 『……ホントだ。8、9、10日が、まさに学園祭みたい』
 「そんな時に抜けるのは、クラスの人にとって迷惑だろうね」
 「シメた!」と小躍りしたいのを堪えて、カナメが冷静に指摘した。
 『うん、確かにそうだね。でも、その次となると……11月に連休はないし』
 困っているミユキに対して、カナメはアッサリ提案する。
 「いっそのこと、年末までこのままでいいんじゃない? どうせ正月には、毎年ソッチに家族でお邪魔してるワケだし」
 カナメの指摘は正しいが、それは「浅倉家」の側に立つ者の発言だと気づいているのだろうか?
 『う、うん。カナメ、くんがそれでいいならいいけど……大丈夫なの?』
 「あ~、オレの方はバッチリ。全然ノープロブレムだよ。むしろミユキ姉ちゃんは?」
 遠慮がちにミユキから投げられた質問に、カナメは笑ってそう聞き返す。
 『えっと……ワタシも、たぶん大丈夫、だと思う』
 そんなワケで、今年いっぱいこのままでいられる事が決定したカナメは、その日の夕飯の席で両親に「何かイイことあったの?」と聞かれる程、終始上機嫌なままだった。

 * * * 

 ──プツン!

 ケータイを切ったミユキは、そのまま自室のベッドの上にコテンと倒れ込んだ。
 「はぁ~」
 「おりょりょ。で、結局どうなったの、みゆみゆ?」
 ベッドの逆の端に座って、マンガを読んでいた奈津実が尋ねる。
 「うん、大丈夫。しばらく──年末までは、このままでいこうってコトになったから」
 「へぇ~。そりゃまた、いきなり思いきったね。ま、わたしとしては、コッチのみゆっちの方が好きだから、大歓迎だよん」
 ニャハハと笑いつつ、背後からベタベタと抱きついてくる奈津実に、「ハイハイ」と苦笑を返すミユキ。この程度のスキンシップには、もうすっかり慣れっこだった。
 実際、ミユキ自身も、入れ替わりの継続が決まったことを、内心喜んではいたのだ。
 率直に言えば、この女子高生ライフをできればもう少し続けたいとも感じていたのだから、カナメの提案はまさに「渡りに船」ではあったが、ソレを正直に口に出すのは、さすがに気恥ずかしい。
 ともあれ、コレで発表会に向けての懸念がひとつ減ったことは事実だった。

 * * * 

 そして迎えた9月19日の日曜日。
 奇しくも、この日はカナメ達の少年サッカークラブの練習試合の日でもあった。
 「相手はこの近隣の強豪チームだが、お前達だって決して負けちゃいない。いつも通り、フィールドの上で思いっきり「遊んで」来い!」
 「「「「はいっ!!」」」」
 監督の飛ばす檄に少年達は元気のよい声で答える。
 「あー、ちょっと浅倉、ちょっと待て」
 「? はい、何スか?」
 「キーパーの熊谷が当分ケガで欠席するから、キーパー経験者の八木をソッチに入れる。お前にはセンターバックに入ってもらうが……いけるな?」
 「! 当然っス!」
 アクシデントがらみとは言え、念願のスタメン入りを果たしたことで、カナメのテンションはいやがおうにも高まった。
 「──今日はミユキ姉ちゃんも発表会か。頑張ってるかな……」
 一瞬だけ遠い空に想いを馳せたカナメだが、主審の笛の音とともに、すぐにプレイに集中するのだった。

 * * * 

 大講堂の高い天井から投げかけられた照明の光が浩々とミユキ達5人を照らしている。
 成果発表会の当日、ついに新体操部の番が回ってきたのだ。
 4人の少女たちが講堂の中央に設けられた舞台の四方の隅に散り、5人目の少女が中央に立つ。それは、5人の団体演技をより綺麗に派手に見せるために考えられた配置だったが、問題は中央にリボンを手に待機しているのが、ほかならぬミユキ自身ということだった。
 (はうぅ~、なんで、こんな一番目立つ場所に……)
 新体操経験の浅いミユキだからこそ、アラが目立ちやすい長距離の移動を減らし、少しでも演技の穴を減らすため、中央に置く──その理屈は頭で理解できても、羞恥心は別問題だ。
 (それに……いつもより衣裳も派手だし……)
 そう、「彼女」が今日着ているのは普段着ている練習用のピンクのものではなく、本番向け5人お揃いの真紅のレオタードだった。
 首元にチョーカーのようにリボンが巻き付き、そこから伸びた2本の細い紐が交差しつつ鎖骨のやや上くらいの位置でレオタードの布地に繋がり支えている。そのぶん、背面は大きく開いており、背中の半ばくらいまで露出していた。
 また、下半身はパニエを思わせるレースの襞が三段スカート状にヒラヒラと腰を取り巻いている。もっとも、本物のスカートと違って短く、さらに透けているためレオタードの下腹部はほとんど丸見えだ。
 動きやすく、同時に見られることを十二分に考慮した、まさに晴れ舞台のための衣裳だった。
 しかし、そんな愛らしくも女性的なコスチュームを着ていることに対する羞恥心も、今のミユキはほとんど感じていない。慣れもあるが、それ以上に本番を目前にした緊張が、それ以外の事を考える余裕を「彼女」から奪っているのだ。
 すがるような想いで、右端の隅にいる親友の奈津実に目を向けると、予想していたのかわずかに微笑みつつ軽く頷いてくれる。
 (だ~いじょぶだよ、みゆみゆ。アレだけ練習したんだから、きっと上手くいくって!)
 視線を交わしただけで奈津実がそう言ってるような気がして、ミユキは少しだけ呼吸が楽になった。
 「早川ぁ~! 長谷部ぇ~! がんばれーー!!」
 客席の方からは、クラスメイトの少年・富士見の応援が聞こえてきた。おそらく午前中にグラウンドで行われた野球部のエキシビジョンに応援に行ったことへの感謝のつもりかもしれない。少し恥ずかしいが、彼の声もまたミユキの緊張をほぐしてくれた。
 (うん、イケる!)
 ミユキの瞳に気合いが籠るのとほぼ同時に、音楽がスタートした。
 ファンタジックなイメージの曲を背景に、4隅の少女達がゆっくりと動き始める。
 (まだよ、まだ……)
 ただし、ミユキのスタートはほんの少し後だ。頃合いを見計らい、膝立ちの姿勢から立ち上がり、バレエで言うファーストポジションに近い姿勢へとゆっくり身を起していく。
 ツッと一瞬途絶えた曲が、一転、激しく情熱的なメロディへと変わった瞬間。それまでのスローさが嘘のように激しく5人の少女達が動き始めた。

 奈津実が、ふたつのクラブを上手に振りかざしながら、舞台を軽やかに舞う。
 同じく一年の渚は体操からの転向組だ。その小柄な身体と対照的に大きなフープを、手中でダイナミックに回転させている。
 二年の草笛先輩は、手品同好会にも掛け持ちで所属している事もあってか、ロープの扱いが非常に巧みで、こんがらないのが不思議なくらい複雑な動きを動きを見せて、人目を引く。
 一方、今年のミス星河丘候補に挙げられる久能先輩は、派手な美貌とダイナマイトバディだけでなく、新体操の技量もピカイチであり、ボールをあたかも身体の一部であるかのように、優雅に、自由自在に操っていた。

 ミユキもまた奮闘していた。
 どんなに言い訳しても、ミユキの新体操歴がひと月にも満たない付け焼刃なのは事実。
 それでも、生まれ持った運動神経の良さと身体の柔軟性に裏打ちされた新体操のセンスを、熱心な先輩の指導のもとに積み重ねた練習で開花させ、見事なステップを踏む。
 (体が軽い……こんな楽しい気持ちで動けるなんて……)
 舞台度胸があると言うべきか、ミユキは先ほどまでの緊張が嘘のように、初めての「観客の前での演技」を楽しんですらいた。
 くるくると螺旋の如くリボンを回しながら、床を踏み切って宙に舞ったかと思うと、音もなく着地し、素早くリボンを宙に放り投げる。
 リボンが落ちて来るまでの間に床の上で軽やかに三回転して、小ジャンプとともにピンと身体を伸ばしつつ、リボンを受けとめ、すかさずリボンを波打たせる。
 個々の演技の技巧難度自体はさして高くないのだが、それをキチンと小指の先まで注意を払い、丁寧に演技する様は、見る者に感心と安心感をもたらした。
 同時にミユキはそれまでの練習時にはなかった仲間との「一体感」を感じていた。
 (なぜだろう……みんなの動きが手に取るようにわかる)
 5人の仲間が、それぞれの演技を続けながら、同時にそれは互いの動きを際立たせるための助けにもなっている。
 ──ひとりはみんなのために、そしてみんなはひとりのために。
 そんなある意味使い古されたとも言えるチームワークの基本を表す言葉。
 同じくチームワークが必要とされるはずのサッカークラブで、誰かの「代役」を務めている時には、一度も感じられなかったその感覚を、今ミユキは言葉ではなく心で、あるいは体で理解していた。
 (アハ……きもちいー!)
 そのせいか、抑制の効いた「彼女」にしては珍しくハイになっているようだが、それでも演技に乱れは見られない。
 
 ズドン! という爆音とともに曲が終りを告げ、それと同時に5人の少女達が舞台の中央に集まり、並んで決めポーズをとる。
 少女達の放つ「輝き」に、その瞬間だけさらに照明の光が増したように感じられた。
 一瞬の沈黙──そして直後に観客席から湧き上がる拍手と歓声。
 どうやら、新体操部の発表は大成功に終わったようだ。
 「やったね、みゆっち!」
 「うんっ、奈津実!」
 舞台を降りて、部室に戻るや否や、ハイタッチを交わすミユキと奈津実。無論、他の3人とも、口々に喜びを分かちあっている。
 「お疲れ様、みんなとてもよかったわよ」
 すでに引退した3年の元・部長と副部長が下級生たちをねぎらってくれた。
 「どう、早川さん。新体操って、素敵でしょう?」
 「はいっ、サイコーです!」
 興奮と歓喜で頬を薔薇色に染めたミユキの言葉に、「彼女」に特訓をしてくれていた元副部長の御門は得たりと頷く。
 「じゃあ、これからもキチンと練習に出てくれるかしら?」
 「ええ、喜んで!!」
 この時から、ミユキは本当の意味で新体操選手としての第一歩を踏み出したのだ。
 そしてそれは同時に、「彼女」が今の立場を完全に受け入れ、その存在が「早川美幸の代役を努める少年・浅倉要」から「かつて浅倉要であった少女・早川ミユキ」へと変化したことも意味していた。

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その12/Two Years Later -Epilogue-

 ──ちょっとした好奇心による、イトコ同士の立場入れ替えから、2年の歳月が流れた。

 「はぁ、まだまだアッちぃなぁ……」
 地元の公立中学に進学した浅倉要は、今年2年生になり、サッカー部のレギュラーとして先輩同輩後輩を問わず頼りにされている……のだが、今日は珍しく練習がオフと言うことで、自宅の居間でデロ~ンとだらしなくダレていた。

 家の中でこそ、このように見る影もないが、いったんフィールドに出れば、センターバックでありながら攻撃にも参加するリベロとして、試合の流れをアグレッシブルにコントロールする彼のプレイぶりは、少なからずサッカー関係者の注目を集めている。
 整ったマスクと、それに反してざっくばらんな性格は、女性の人気も高く、公式大会ともなれば、同じ中学以外の女子が応援に駆けつけることすらあった。
 もっとも、要本人は中学入学時に同じクラスになり、またサッカー部にマネージャーとして入部した海老名咲奈との関係で手いっぱいなようだ。
 ふたりは長らく「ケンカ友達以上恋人未満」な関係を続けていたが、夏休みの合宿の際、ようやく互いの想いを伝えて、晴れて恋人同士になった。
 もっとも、つきあい始めてひと月と経っていないため、セックスどころかキスさえまだ告白時の1回だけしかしてないのだが。
 そうなると、なまじ恋人がいるだけに悶々として、自室で暇ができるとついアソコに手が伸びてしまうのも、中学生というヤりたい盛りの男の子なら無理もないトコロではあった。

 ──とは言え、純粋に生理学的に考えれば、「彼」にその傾向が当てはまるのかは少なからず疑問ではあったが。ここにいる少年・浅倉要は、実はカナメ──つまり、本来は「早川美幸」と呼ばれていた少女にほかならないのだから。
 そう、結局ふたりは、元に戻らなかったのだ。

 最初の何回か──例の敬老の日や、その次の年末年始などは、戻る予定を立てていたのだが、その度に何らかの用事やトラブルが重なり、気が付けばいつの間にか一年が過ぎていた。
 その頃になると、どちらからともなく元に戻る事に関する話題を避けるようになる。
 そしてさらに翌年(つまり今年)の正月に、「彼女」が艶やかな振袖姿で、年始の挨拶に来た浅倉家の面々を出迎えた時、カナメは「ああ、ミユキねぇも、このまま生きていくことを受け入れたんだ」とハッキリ悟った。
 無論、「彼」はすでにだいぶ前からそのつもりだった。なにせ約束の日の不都合の半分は、彼自身が仕組んだ意図的なモノだったのだから。
 そして、ふたりが互いの立場を完全に受け入れたのち、あの不思議な絵──「鳥魚相換図」はいつの間にか美幸の自宅の机から姿を消していたのだ。まるでそんなモノは始めからなかったかのように。

 もっとも、今の「彼」を見た人間は、カナメが女であった……否、今でも細胞的には♀であるだろうとは、およそ信じないに違いない。
 2年前の夏には150センチ代半ばしかなかった身長は、この2年間で10センチ以上伸びて165センチを上回り、まだまだ成長する気配が濃厚なのだ。
 日頃のサッカーの練習で鍛えられた体は、しっかりした骨格が形成されたうえで引き締まった筋肉に覆われ、やや細身ながら周囲の男子の平均を軽く上回る筋力や持久力、敏捷性を示しており、女性の体格とはまるで別物だった。
 さらに言えば、元々かなり貧乳気味だった胸部の膨らみは今や完全に消え失せ、しなやかな筋肉に覆われている。手も節くれだって大きいし、靴のサイズも26センチと身長に比してやや大きめだ。髪も部の方針で短めのスポーツ刈りに揃えている。
 どこからどう見ても、「将来イケメンの素質のある、やんちゃなスポーツ少年」といった風情だった。

 そして……。
 「お、そう言やぁ、そろそろテレビ中継が始まる頃かな?」
 思い出したようにテレビを付けると、都内の体育館で行われている高校女子の新体操の全国大会中継が、ちょうど始まったトコロのようだ。
 「かぁーーーっ、やっぱり高校生にもなると発育いいねぇ。クラスの女子なんかコレに比べりゃあ、まだまだお子様だぜ」
 何やらオジンくさい評を述べつつ、身体の線もあらわなレオタードを着て躍動する「年上」の少女達の肢体に鼻の下を伸ばすカナメ。
 2年前からその傾向はあったものの、今や完全に「健全なる男子中学生」としてのスケベ心を備えているようだ。
 「お、そろそろミユキねぇの番か」
 彼の言葉通り、テレビが次に映し出した可憐な少女の画面下のテロップには「東京都・早川美幸」の文字が流れて記されている。
 無論、言うまでもなく、「彼女」はミユキ──すなわち本来は浅倉要として生きていた少年である。
 もっとも、カナメ少年と同様、彼女の性別が♂であるなどと疑う人間は皆無に違いない。
 ミユキは、元は12歳なのだから現在14歳、つまり本来は伸び盛りのはずなのに、いまだ160センチにも届いていない。おそらく157、8センチといったところだろう。
 また、骨格も華奢なままで、そのせいか筋肉や脂肪のつき方もきわめて女らしく優美だし、舞台用の化粧をしていると思しき顔立ちも、新聞で「遅咲きの桜姫」と評されるにふさわしい美少女ぶりだ。
 そして、最大の謎はその胸部だ。
 決して巨乳という程ではないが、歳相応に女らしい膨らみ──乳房がその胸で揺れている。桃色のレオタードの襟元から、綺麗な谷間が見えているのでパッドやヌーブラというワケでもないだろう。
 股間にも、男性の徴による膨らみは一切見当たらない。例の絵図による幻覚(あるいは認識阻害)は同じ当事者であるカナメには効かないはずだから、見たままミユキが女の身体に(少なくとも一見してわからないレベルで)なっていると考えるしかなかった。
 「やべッ、勃ってきちゃったよ……」
 そんな風に、「従姉」の股間や胸、あるいは太腿、うなじ、ふくらはぎなどなどを凝視していたせいか、カナメの股間が「元気」になってしまったようだ。
 両親とも姪っ子(=ミユキ)の応援に出かけて、家人の目がないのをいいコトに、カナメはソファに腰掛けたまま、ペロンとショートパンツをトランクスごと引き下ろした。
 カナメの股間では、濃いピンク色の突起物がピンと立ち上がってその存在を主張していた。
 大きさは親指よりひと回り大きいくらいだろうか。勃起してコレならペニスとしては短小な部類に入るが、実はコレ、元は美幸であったカナメの陰核だと知れば、異様なサイズに肥大化していることがわかるだろう。
 あの夏の日、そこ(本人いわく「オレのチ●チン」)を刺激してイクことを覚えて以来、カナメはそれによる「男としてのオナニー」の虜になっていた。
 女性の特有の器官には一切触らず、もちろん胸も刺激せずに、ただひたすらにソレをしごいて達することによる鋭く尖った男性的快感は、カナメの心身に、奇妙に倒錯した充足感をもたらしていた。
 思えば、あの頃からかもしれない。カナメの身体が、男性的に変化し始めたのは。
 (男性ホルモンがドバーッと出るようになったのかねぇ)
 ま、理屈はどうでもいいけど……と頭の片隅で思いつつ、「従姉」も含めた先ほどテレビで見た新体操選手達の裸を脳裏に思い描きつつ、慣れた手つきで股間を刺激するカナメ。
 とくに元の自分の立場になり変わっているミユキのコトを考えると、異様なくらい興奮するのだ。
 (い、今なら、オレがミユキねぇに挿入して犯しちゃうコトもできるんだ……元は男の子だった美少女を、元女のオレが……!)
 そう考えただけで、背筋がゾクゾクしてたまらない。カナメの興奮は急速に高まり、ついに絶頂に達した。
 すっかりなじんだ、股間から透明な液体が勢いよく噴き出す感覚。
 しかし、どういうワケか今日はいつもと少し違ったように感じた。単なる潮吹きではなく、まるで水鉄砲から水を発射するかのような……。
 けだるい余韻に浸りながら、自らの股間に視線を落としたカナメは、そこにある異常を認めて「あっ!」と声をあげた。
 「はは、そう……そうなんだ」
 (もしかして、ミユキねぇにも、同じコトが?)
 そんな風に想像すると、またカナメの「チンチン」が元気になってきた。
 コレで自分も近い将来、躊躇いなく恋人相手に「童貞」を捨てることができそうだ……なんて考えていたカナメだったが。

 ──ピンポーン!
 「やっほー! 愛しのサクナちゃんが遊びに来てあげたわよ~!」
 玄関チャイムの音ともに、インターホンから、その恋人の声が聞こえてきたので思わずソファからズリ落ちる。
 「わぁ! さ、咲奈か!?」
 「??? 何慌ててんの?」
 「な、何でもないなんでもない! ちょっと待て。今部屋片付けてから行くから」
 さすがにオナニーしていた直後の姿を、恋人とはいえまだ深い仲になってない女の子に晒すのは気まずい。
 周囲に散らばるティッシュその他をアタフタと片付け始めるカナメだった。

 * * * 

 「……」
 演技が終わり、半ばトレードマークになっている薄いピンク色のレオタード(だから「桜姫」なのだ)の上に、学校指定のジャージを羽織ったミユキが、ブルッとその身を震わせる。
 「ん? どしたの、みゆみゆ?」
 「──なんか、誰かがイヤラしい目で私を見てたような気がする」
 「あはは、まぁ、いつものコトじゃん。新体操なんてしてる限り、仕方ないよ~」
 と、男の欲望に存外寛大な奈津実に比べて、元男だったにも関わらずミユキの方は渋い表情だ。
 まぁ、男とは言っても精通もまだな(ひょっとしたら自慰もロクにしてなかったかもしれない)状態で、そのまま女子高生をやるハメになったので、「男性の欲望」というモノにリアリティを感じないのかもしれないが。
 「そうは言ってもねぇ。男はすべからくスケベなモンだよ? それは、みゆっちの彼氏の富士見くんだって同じで、一皮むけばケダモノ……」
 「ち、違うもん! 輝くんはケダモノじゃなくて紳士だもん!!」
 むきになって否定するミユキを、「はいはい、御馳走様」と適当にあやす奈津実。
 (それにしても、元は小学生の男の子が、こ~んなに女らしく清楚可憐な美少女に成長するとは……)
 当事者以外で唯一ふたりの事情を知る奈津実は、「人生ってわからないモンだよねぇ」と嘆息する。
 幸いつい先日、3年間同じクラスになった友人の少年がついにミユキに告白し、「彼女」も真っ赤になりながらソレを受け入れたので、今後この、スペックは高いがどこかあぶなっかしい親友の面倒をみる仕事は、彼に任せればよいだろう。
 どちらも気があるのはバレバレで、傍から見ていてもどかしかったので、肩の荷が下りた気分だ。
 問題は、ミユキの身体についてなのだが……。
 (まぁ、色々意味でみゆっちも「女」として成長はしてるみたいだし、大丈夫でしょ)
 ニマニマ笑いながら、親友の近頃発達の著しい部位を凝視していると、奈津実の視線に気づいたのか、ミユキが微かに頬を染めながら胸を両腕で隠す。
 「な、奈津実ぃ~、視線がエッチだよぅ」
 「にゃはは、減るものではなし、よいではないかよいではないか~」
 少女達のじゃれあう声が、控え室に響く。
 で、恋人を迎えに来たくだんの富士見少年は、控室のドア越しにその会話を偶然耳にしてしまい、鼻血が出そうになるのを慌てて堪えるハメになるのだった。

-おしまい-
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ボリュームたっぷり

一気に読みました^^
立場交換スレでも好評なあの作品ですね。
改めて読むと凄いボリュームですね、ライトノベルだったら200ページは超えるんじゃないですか?
入れ替わるとその結果お互いの良い所が発揮されると言うKCAさんのお話しは大好きです。
ミユキちゃん幸せそうだなぁ(*^▽^*)

Re: ボリュームたっぷり

> 改めて読むと凄いボリュームですね、ライトノベルだったら200ページは超えるんじゃないですか?
ちなみにテキストファイルで113kありました。


> 入れ替わるとその結果お互いの良い所が発揮されると言うKCAさんのお話しは大好きです。
私は(広義のTSFに関して)「魔法は人を幸せにすべきもの」という善き魔女の教えに準じる考えを持ってるので、どうしても悲劇性の高い作品は書きづらいです。

> ミユキちゃん幸せそうだなぁ(*^▽^*)
何せ、日本新体操界期待の星ですからね~。カッコいい彼氏もいますし。
肉体的な部分も、鳥魚相換図の力以外にも、「星河丘の魔女」が何とかしてくれるでしょう。
プロフィール

KCA(嵐山之鬼子)

Author:KCA(嵐山之鬼子)
Pixiv、なろう、カクヨムなど色々書いてます。感想などもらえると大変うれしいです。
mail:kcrcm@tkm.att.ne.jp

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