クロスティーニ学園青春日記EX

本日は「学園青春日記」の番外編をふたつまとめて投下です。
R-15なシーンもあるよ!?

番外編1『素敵なラブリーガール

 「悪い。待たせたか?」
 俺は後ろ手に自室のドアを閉めながら、中へと入った。
 「遅いですよ」
 ディアナがくすりと笑う。こんな状況でも、いつも俺達やクラスメイトに向けているのと変わらない、優しい笑顔であることになんだか安堵する。
 「でも、こんなムサ苦しいトコでいいのか?」
 同年代の平均よりは多少整理されてる方だとは思うが、それでも野郎ふたりの部屋だ。ディアナ達の部屋と比べたら雲泥の差だろう。このためにワザワザ留守にしてくれたルーフエスには悪いが、どうせなら小奇麗な宿の部屋でも借りた方がよいのではないだろうか?
 「──初めては、この部屋でって決めてたんです」
 けれど、ディアナの意見は違うようだ。
 「この学園に来るための途上で、わたしたちは出会いました。そして、ここで冒険者としての道を学ぶ日々の仲であなたと恋に落ち、これから結ばれようとしている。
 だからこそ、あなたの部屋(いばしょ)から始めたい……それでいいですよね?」
 なるほど、それなら異論はない。あるいは最適なのは、俺達が初めて出会ったあの森の中なのかもしれないが、さすがに初っ端からアオカンはないだろう……グノーにも釘刺されてるし。
 「あおかん、ですか?」
 「や、その単語は覚えなくていーから」
 猫のようなしなやかな足取りで、扉の側にいる俺に近寄ってくるディアナ。
 さすがは歌って避けて殴って前衛もこなせるアイドルだ。一応、筋力では俺の方が勝ってるはずだけど、全身のバネを使われたら、押え込めないかもしれない。
 そういや、アイドルって声が大きいよなぁ。この寮、そこそこ防音はしてあるはずだけど、隣に聞こえたら、ちと気まずいな……なんて、どうでもいいことを考えたりする。
 「大丈夫ですよ、多分」
 俺の考えてるコトがわかったのか? もしかして、また口に出してた!?
 「そうじゃありませんけど……なんとなく、わかる気がするんです」
 だって、大好きな人のコトですからとはにかむディアナと、その言葉に照れる俺。
 ……いかん、これじゃあ、いつもの通りだ。
 「それでいいんだと思いますよ。いつものわたし達でいることが、むしろ大事なんじゃないでしょうか」
 む。深いな。だが、一理あるか。

 ならば……と、とりあえずいつもみたいなキスをしてみる。
 それでも、僅かに彼女の唇が震えているのが感じ取れた。
 「怖いか?」
 距離は殆どゼロ。目の前に立ったディアナがほんの僅かに上目遣いで微笑をくれる。
 「ぜんぜん、へっちゃらです……と言ったら、嘘になるでしょうね。でもいいんです」
 今日は貴方とひとつになりたい、そう覚悟して来ましたから。
 そんな健気なコトを言う恋人を抱き締めずにいられようか、いや、おれまい!(反語)

 衝動のままに、彼女の身体をぎゅうっと強く抱き締める。
 「きゃっ!」
 一瞬身体を強ばらせたディアナだったが、すぐに力を抜いて俺に身を預けてきた。
 背中に腕を回し、その柔らかな感触を受け止める。ふわりと揺れた髪の毛から甘い匂いがする。
 ディアナの匂いだ。出来るものなら全て独り占めしてやりたい。ディアボロスらしくない彼女の、唯一俺にとって「魔性」とも言えるその甘い香りを肺いっぱいに吸い込む。

 「──あなただけなんです」
 腕の中でディアナが呟いた。
 「グノーはわたしの中にお母さんの影を見ています。それは多分、フェリアも同じ。ルーフェスさんは、いい人ですけど、それでもやはりフェリアさんの見方に影響されているでしょう」
 クラスメイトだって、やっぱりディアボロスだからか、ちょっと壁を感じますし……と、切なげに笑う。

 かつて世界を救った"奇跡の5人"の血を引く者。
 "5人"を裏切った"6人目"と、5人のひとりの間に生まれた、「祝福されると同時に呪われた娘」。
 ──そんな、無理やり背負わされた宿命に、どれだけこの娘は疲弊し、押しつぶされそうになってきたのだろう。
 俺なんかにその全てを肩代わりできとは思っていない。
 それでも。
 この娘のそばにいて、その苦しみの一部だけでも背負って、試練に共に立ち向かってやれるのなら……。
 俺は、自分の残りの人生すべてを賭けても惜しくない。

 「あなたが、わたしをひとりの女の子として認識し、その腕で包み込んでくれるから、わたしは屈託のない笑顔を浮かべることができるんですよ」
 この学園に来たのは「価値のある」──「誰かの役に立つ自分」になりたかったからなのだ、と儚く笑うディアナ。
 なのに……俺がいたから、俺に好きだと言われ、自分も好きになってしまったから、「自分の価値」なんてどうでもよくなってしまったのだと、ペロリと舌を出す様が、この上なく愛らしい。

 だから、とディアナは続ける。
 「もし、あなたの温もりを失ったら、わたしは自分のこの自我(ココロ)を保てなくなるでしょう。だから、そのときは……」
 俺は黙って彼女の唇を塞いだ。

 そんなことになんかさせやしない!
 たとえ誰からの祝福を受けなくとも、俺はディアナと添い遂げる!
 仮にそれが呪われた苦難に満ちた茨の道だとしても、絶対にこの子を離したりなんかしやしない。

 「ん……」
 こじ開けた唇の奥から、おずおずと彼女の舌が伸びてきた。すかさず俺の舌を絡み付け、積極的に歓迎し、柔らかくて暖かな彼女の舌の感触を十分に堪能してやる。

 彼女の吐息は限りなく熱く、交じり合う唾液は蜜のように甘い。
 俺と彼女の互いを欲する気持ちが重なっていく。
 絡み合う舌の触感が、抱きしめた彼女の身体の熱さが、俺の脳の思考領域を少しずつ侵食し、占領していく。

 ──彼女(ディアナ)が欲しい。

 その言葉だけが俺の脳裏で無限リピートされ、半ば無意識的に彼女の胸に手を伸ばしていた。
 学園の制服でも、いつものアイドル正装のゴスロリドレスでもない、清楚な水色のワンピース越しに豊かなふくらみに触れる。
 ビクッと一瞬身体を震わせたものの、彼女は拒むことなく、俺の掌を受け入れている。
 フニフニしたマシュマロのような餅のような、そしてそれらのいずれとも微妙に異なる感触に、我知らず俺は虜になっていく。

 「……ヒューイ、さん……ベッドに……」
 唇を離し、恥ずかしげに言いかける彼女の口に人差し指を当てて押し留める。
 「待った。急がなくても時間はタップリあるんだ。ゆっくりしようぜ」
 暴走しそうな俺自身を止めるように、彼女と手を繋ぐ。
 正式に恋人になる前の、仲の良い「ボーイフレンドとガールフレンド」だった頃から続けてきた儀式のようなその行為は、焦りはやる俺達の気持ちを鎮めてくれる効果があった。

 「ん……もぅ大丈夫です、ヒューイさん」
 熱っぽい目を細め、そう囁く彼女。
 「思い出しましたから。これまで、どれだけヒューイさんがわたしのことを大切に、大事にしてくださったかを」
 そういうことなら、むしろ俺の方が、初めて会った時以来、ずっとディアナの世話になってると思うけどな。

 まあ、信頼してくれると言うのも悪い気はしない。俺だって彼女の体をじっくりと味わってみたいからな。
 「えっちですね」
 「お、男の子は、好きな女の子を前にしたら、皆エッチになるんです!」
 「そんなに力説されても……」
 困ったように言いながら、彼女は目を閉じてくれた。ご期待に応えて再三顔を近づける。

 今度は軽く触れるだけのキス。それから彼女の耳元に唇を寄せて、囁く。
 「……大好きだよ、ディアナちゃん」
 何度も口にした言葉だが、これを聞く度に、ディアナの顔が世界中の幸せを独り占めしたかのような、うれしそうな表情になるのだ。俺自身、彼女の喜ぶ顔が見たくて、バカみたく「好き好き大好き」を繰り返すようになった。
 あ~、順調(?)にバカップル化してるよな、俺達。
 そう思いながらも、一向にそれを止める気にはならない。

 「ちょっと、くすぐったいかもしれないけど……」
 と断ってから、彼女の耳に唇を近づける。
 ねっとりとした熱い感触が耳に触れたせいか、彼女がぞくりと身を震わせる。
 まだ目を閉じたままだが、何をされたのかはすぐに分かったのだろう。それでも懸命に喘ぎ声を漏らさないようにしている様が可愛かった。
 そのまま、舌を彼女のディアボロスたる徴の角へと滑らせる。
 「ひゃ、うっ!」
 「気持ち良い?」
 「そ、そんなの聞かないでくださいぃ~」
 一見硬そうなソコも、確かに愛しい彼女の一部には違いなくて、ほのかな熱と弾力を伝えてくる。
 聞くところによれば、ディアボロスが角を触らせるのは、家族などの親しい身内か、連れ合いに限られるらしい。
 その意味で、俺の行為を受け入れてくれるということは、彼女の気持ちを的確に表しているのだ。

 ただ、敏感なのか僅かに触られただけでもディアナは真っ赤になってしまうのだけれど、それでも身を縮めてふるふると堪えている彼女の様子は、俺の右脇腹の浪漫回路を果てしなく刺激してくる。
 「ディアナは可愛いなぁ~~」 
 どこぞの変態紳士の心の叫びに、思わず同調してしまう。
 「ふえっ!? い、いきなり、何ですか?」
 「いや、何でもない。ただの妄言だよ」
 くすりと笑って彼女の真紅の瞳を覗き込む。
 「じゃあ、そろそろ始めようか……もっとエッチなこと」

 *   *   *   

 「……てところで、目が醒めちまったんだ」
 「なんや、夢オチかいな。まぁ、童貞の想像力では、それが限度やろしな」
 「うっせい、童貞言うな!」
 がっかりしたようなルーフェスの言葉に憤慨してヒューイが叫んだ瞬間、部屋のドアがコンコンとノックされる。
 「どーぞー」

 ──カチャッ

 「あの、ヒューイさん、今、お暇ですか? その、もしよろしければ、わたしと……」
 「むぉっちろん! 愛しのディアナちゃんのお誘いとあらば、たとえ火の中水の中ダンジョンの中、このヒューイ、何処なりとも駆けつける所存でござい」
 「クスクス、大丈夫です。今日は、お買い物につきあっていただくだけですから。それで、その……お弁当も作って来たんですけど」
 「OH! 恋人の手作り弁当とあっては、万難を排して戴かないワケにはいくまい。まずは、森の入り口あたりまでピクニック気分で出かけよーぜ。買い物は、そのあとでいい?」
 「ハイッ!」
 浮き浮きと腕組んで出かけていくふたりを見て、「ま、アイツらは当分、あのままでもエエんかもしれんな」と呟くルーフェスだった。

-END-

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番外編2『キミが大っ嫌い……切なくさせるから

 ずっと昔、あたしはあたしの世界のお姫様だった。
 あたしの暮らす屋敷でも町でも、あたしに逆らう者はいなかったし、ちょっと反抗的な人でも、パパの名前を出して脅せば、すぐに態度を翻した。
 けれど。

 そんなある日、あたしはアイツに出会った。
 一線を退いた著名な冒険者夫婦の息子。アイツとアイツの両親だけは、あたしを「ただの女の子」として扱った。
 最初は腹も立ったけど、でも、その内にそう言う風に接してもらえるのも悪くない……ううん、新鮮で嬉しいことなんだってわかってきた。
 アイツに手を引かれて、以前は見向きもしなかった町の子供たちの世界に足を踏み入れることで、初めて自分が「すべてを与えられている」ように見えながら、何も持ってなかったことに気付いたから。

 町へ出かけて庶民の子供達と遊ぶことを、パパは心良く思ってないみたいだったけど、お祖母様が庇ってくれたから、あたしはアイツと一緒に下町を、森を、野原を、駆け回って遊ぶコトができた。

 ある日、アイツとあたしは、森の漁師小屋でひとりのケガ人を見つける。
 その人は、たぶん15、6歳のディアボロスで、駆け出しの冒険者なんだって言ってた。
 「ちょっと仕事でドジ踏んじまってな」と笑うその人は、とても明るく活気に満ちていて、ウチの町でごく稀に見かけるいぢけた目をしたディアボロス達とは、まるで別の種族みたいだった。
 ──もっとも、彼らが卑屈で精気がないのは、セレスティアであり、町の事実上の支配者でもあるあたしの家が暗に圧力をかけているからだってことは、後に知ったのだけれど。

 ケガと言っても命にかかわるほどじゃなく、一週間も寝ていれば治るとのこと。彼のことを黙っている代わりに、あたしたちは彼の旅の話を聞かせてもらうことになった。
 あたしもアイツもひとりっ子だったから、陽気で気さくな彼と話していると、まるでお兄さんができたみたいで、なんだかとてもうれしかった。
 彼の方も、ヒューマンのアイツはもちろん、セレスティアであるあたしのことも妹分として分け隔てなく可愛がってくれた。
 「僕も、いつか、父さんたちやアニキみたいな冒険者になる!」
 「ふ、ふんだ。弱虫なアンタは、まほう使いかレンジャーになって、後ろからえんごしてなさい。アタシが強いせんしになって戦うから」
 「え~~、なんかカッコわるい……」
 「ハハハ、そんなにガッカリするなよ、ヒュー。セレの言うことにも一理ある。冒険者は適材適所だ。パーティを組んだ仲間、それぞれが最適な役割を果たすのが一番重要なんだから」
 「そーよ! おにーちゃんがいうとおりなんだからぁ」
 アイツがあたしに付けた「セレ」と言う愛称を呼ぶことを許したのは、アイツとあの人だけ。
 アイツとふたりだけの秘密を共有できたこと。そして、あたしたちのことを見守ってくれる「お兄ちゃん」がそこにいたこと。
 それはとても幸せな一週間だった。

 けれど……同時に、運命はひどく残酷だった。
 頻繁に森へ出かけていくあたしのことを心配したパパがつけた見張りによって、彼が発見されてしまったのだ。
 あと一日遅ければ、ケガの治ったお兄ちゃんは旅立ち、見送るあたしたちは彼のことを幼年期の良き思い出として胸にしまっておけるはずだった。
 あるいは、お兄ちゃんが歩けるようになった時点で、あたしの家は論外としても、たとえばアイツの家に連れていくことも出来たはずだ。
 そうしたら、その後のアイツとの関係も随分変わっていたに違いない。

 でも……時は巻き戻らない。
 無人とは言え他人の小屋を無断で占拠していたことで、彼は咎めだてを受け(それには、たぶんにディアボロスに対する偏見もあったのだろう)、せっかくケガが治りかけた身なのに袋叩きにされたのち、追放となった。
 「どうして、アニキの居場所がバレたんだろう……」
 泣きそうなアイツの言葉に、あたしは何も答えられなかった。
 「お前のせいじゃ、ない……よな?」
 すがるような彼の言葉には、あたしのことを疑いながらも信じたいという響きが宿っている。
 ──それでも、あたしは何も答えなかった。
 あたし自身が告げ口をしたわけじゃない。
 でも、あたしがいたからこそ、今回の悲劇が起こったのもまぎれもない事実だ。あるいは、あたしがもっと気をつけていれば、今回のことは防げたかもしれない。
 その思いが、否定の言葉を紡ぐことをためらわせたのだ。
 「なんとか言ってくれよォ!!」
 今度こそ本当に泣き出すアイツを尻目に、あたしは耳をふさいで逃げ出すことしかできなかったのだ。

 それから、あたしはひとりで町に出ることは禁止されてしまった。
 アイツとも会えずに、ひたすら「ヴァンガード家の令嬢」としてふさわしい教育を受ける毎日。

………………

 「あたし」から「わたくし」へと一人称を変え、「パパ」を「お父様」と呼ぶようになった12歳のころ、ようやく自由な外出が許されるようになりました。

 護衛付きとはいえ、ようやく町に行ける。あいつと、ヒューとまた会える!

 けれど、再会したあいつは数年前の姿が嘘みたいな、下品で、無作法で、おちゃらけた軽薄な少年になっていました。
 そんな彼の姿に苛立つわたくしは、会うたびに口論を重ね、あいつを罵倒するようになってしまったのです。

 今ならわかります。
 あいつは──彼は精一杯、あの日旅立った「お兄ちゃん」みたくなろうとしていたのでしょう。
 でも、その時のわたくしは、そんな事にも気付かず、売り言葉に買い言葉で彼を見下し、上から目線で物を言うことしかできませんでした。

 そうして、「優秀な冒険者の、不肖の息子」対「町の名士の、高慢な令嬢」という構図が周囲にもすっかり定着してしまい、結果、ますます彼の居場所を奪ってしまう結果に。
 当たり前の話です。わたくしの家に逆らえば、この町で商売していくことすら難しくなるのですから。
 彼の両親は確かにヴァンガード家に媚びたりはしませんでしたが、それは昔のコネがあるからこそ。それにしたって表だって逆らうような真似まではしていません。
 彼が同年代の少年少女のあいだで孤立しているのを知りつつ、それでもわたくしは彼にちょっかいをかけることを止められなかったのです。
 それが、いまや唯一の彼との関わり、「腐れ縁の幼馴染」という唯一の絆だったから。
 でも……まさか、彼が町を出ていくなんて!

 彼が最近山ふたつ越えた場所にある冒険者学校に入りたがっていることは知ってましたから、町に2軒ある本屋から、そこに行くまでの地図はすべて買い占めておきました。
 仲のいいメイドには「お嬢様、そこまでしなくとも」と呆れられましたけど。
 だから、最初は隣り町に遊びにでも行ったのかと思っていました。
 けれど翌日も翌々日も町で彼の姿を見かけることはなく……。

 まさかと思って彼の家に押しかけ、両親に聞いてみたところ、「クロスティーニ学園に入学にし行った」とのこと。
 (そんな! 戦いの心得もないクセに、地図も持たずに!?)
 無謀としか言いようがありませんわ。
 もしや途中で行き倒れているのでは……と人をやって調べさせたところ、幸い無事に学園に辿り着いて入学していることが判明したので、ホッとしました。

 そうとなれば、わたくしがとるべき道は、ひとつだけです。
 渋るお父様を「町を治めるヴァンガード家の娘として恥ずかしくない強さと経験を身に着けるため」と説得し、今日、わたくしもまた学園へと旅立ちました。
 さすがに地図は持ちましたけど、お伴も護衛も不要です。
 彼だってひとりで学園まで行けたんですもの。このわたくしに同じことができないはずはありませんわ!
 彼と違ってキチンと家庭教師に習った剣の心得もありますから、駆け出しの戦士としては十分通用するでしょうし。

 そして……学園に着いたら、今度こそ素直になりましょう。
 彼のパーティに入れてもらって、もう一度、昔みたいに友達としてやり直すのです。
 「──行きますわよ、セーレス」
 レイピアとバックラー、そして高貴な制服の上下に身を固めたわたくしは、自分自身を鼓舞するように呟いて、ほの暗い山道へと足を踏み入れて行きました。

-END-
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以上、4話へのつなぎ的な意味合いの番外編2作でした。
その1は、ディアナに手を出したいけど出せないヒューイの妄想爆発話。ココで掲載できるギリギリのラインです。本番はそのうち……とは言え、クリティカルな部分の描写はこのブログではカットせざるを得ませんが。
その2は、本編未登場のヒューイの言うところの「アイツ」ことセーレスの話。
正直、セーレスの心情を描くべきかどうか(タダのタカビーツンデレ娘にしとくべきか)迷ったんですけれど、前述のような某ゲームのコノメ様っぽい形になりました。
ひょっとしたら、ヒューイと彼女が手を取り合って学園に来る、そんな状況もあり得たのかもしれません。
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KCA(嵐山之鬼子)

Author:KCA(嵐山之鬼子)
Pixiv、なろう、カクヨムなど色々書いてます。感想などもらえると大変うれしいです。
mail:kcrcm@tkm.att.ne.jp

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